NFV - オーケストレーション – 数多くのテクノロジー、アプローチ、および混乱 - コンバージェンスの必要性
回投稿されたブログは、F5ネットワークスのテクノロジー・エバンジェリストであるキショレ・パトナム(Kishore Patnam)のブログ投稿「NFV - Orchestration – Many Technologies, Approaches, and Confusion – The Need for Convergence」を元に、日本向けに再構成したものです。
NFVの成功を判断する基準のひとつにオーケストレーション/管理があります。規格制定グループのETSI/NFV-ISGはNFVのManagement and Orchestration(MANO)に関して明確なガイドライン/規定を公開していますが、NFVのオーケストレーションについてのコンバージェンスや統一は行われていません。オープンソースとベンダーごと(オープンソースをベースとしているがベンダーによりカスタマイズされたものも含む)の両方を含む実装にはさまざまなアプローチが存在します。またこれらのソリューションは、ネットワークのOSIレイヤーを専門とするそれぞれのベンダー/コミュニティによって推進されています。これらのいくつかはL4-L7での管理/プロビジョニングに適し、また他のものはL1-L3に適しています。また7つのレイヤーすべてに対応した、シングルスタックのテクノロジーとして推進されているものも存在します。利用可能なソリューションにはOpenstack、Netconf/YANG、CloudBand by Alcatel-Lucent、Hewlett-Packard NFV Director、Cloudstack、Open Daylight、Openflow、Puppet、Chefなどがあります。
このような明白な分断があるので、通信事業者やベンダーの多くはこれらが統一されるのか、いつ頃されるのかと考え、NFVベースのネットワークインフラストラクチャを効率的に展開、運用するため必要な機能をすべて備えた、標準化されたオーケストレーションテクノロジーが登場することを待ち続けています。現在進行中、およびすでに完了したコンセプト実証試験(POC)の大半には、通信事業者の試験/POCに関わったベンダーに依存して、ある程度カスタマイズされたオーケストレーションツールが使用されています。F5は現在、オーケストレーションに関わる主要ベンダーの多くと協力し、世界中の複数の大規模通信事業者でのPOCに参加しています。F5は各POCについてお客様が優先するベンダーと密接に協力し、またF5が持つ幅広いVNFがサービスプロバイダーの選択したNFV-Orchestrator(NFV-O)と一体化されるようにしています。これはOpenStack、OVSDBなどのテクノロジーの有効性を活用し、また不足した部分があればオープンソースコミュニティにそれを伝え、必要な強化を加えるうえで非常に優れた手段であると考えられます。F5はまたこれらの規格制定機関であるOpenStackとIETFにも積極的に貢献しています。
2015年のMobile World CongressのF5ブース(ホール5、スタンドG11)では、F5のBig-IP/VE VNFとHewlett PackardのNFV Orchestrationエンジン(HP NFV DirectorおよびNuage NetworksのSDN Controllerとの統合を展示しました。